日時 ：２０１５年６月１４日（日） １２：４０〜１４：１０
テーマ：豊かに老いを重ねるために
講師 ：人見滋樹先生（日本カトリック医師会会長・京 都大学名誉教授）
1時間半 のお話は医師としての専門的見地からであると同時に信仰者として慈しみに満ちたものでした。「脳の立体写真」が映し出され、前頭葉や海馬に表れる老化現象の説明から始まり、気にすべきことは記憶の喪失よりも40代から始まる感情の老化で、言い換えれば感情を若々しく保てば「気力」「知力」「体力」の低下は防ぎ得るという、希望が膨らむ事例や方法が次々と紹介されました。
また、高齢の司祭・修道士・修道女・信徒を支えるシス テムの構築について、 数字を用いた具体的な現状説明と対策への提案が述べられ、見過ごせない気づきと課題を与えられました。
『豊かに老いを重ねるための10か条』の中には「感受性を豊かに、好奇心を持ち続け、前頭葉を使い続ける」「怒りっぽくなったら要注意（感情のコントロールが難しい頑固爺状態）」「落ち込んだ時は、絶対に反省しない。出来たことを意識する。」などが挙げられ、『感情を老化させない』ことの大切さが強調されています。優しい眼差しで語られる明確な説明は不思議なほどに老いに向かう漠然とした不安を減らし、確かなエールを頂きました。
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